実際に聞いた宅浪生のリアルなアルバイト事情をまとめてみた

本日は、宅浪コミュニティや直接の相談に乗る中で、宅浪生が実際にどのようにアルバイトをしながら浪人生活を送っていたのかをまとめてみようと思います。

よく、「宅浪生はバイトをしてはならない」というネットの記事を見かけますが、

実際のところ、バイトをせざるを得ない宅浪生は予想以上に多いです

その理由としては、

・家庭の経済的な理由

・親に申し訳ないとの理由

・そもそも親に受験を反対されているために受験費用を自分で稼がなければならない

等々、今まで相談に乗ってきた宅浪生それぞれ、様々な理由をもってアルバイトをしていました。

また、時代の流れ的に、アルバイトで稼いだお金で十分受験勉強ができるようになってきたという面もあります。

今や、スタディサプリなどの格安動画サービスや、youtubeで無料の授業も見れる時代ですから、バイトしながら受験費用を稼ぎ、宅浪生活を送るという人は決して珍しくなくなってきていると感じています。

それでは、当ブログが運営している宅浪コミュニティのメンバーに聞いてみた、アルバイト事情を見ていきましょう。

インタビューを受けてくださったのは、

・Sさん(コンビニ、スーパーのバイト)

・Sさん(スーパー、派遣も含め様々なバイト)

・Mさん(ファミレスのバイト等)

以上の三人です。

 

目次

Sさん(コンビニ、スーパーのバイト)

宅浪生のSさんは、バイトはコンビニ、そしてスーパーの裏方作業を行っていました。

バイト自体はタウンワークで見つけたそうです。

スケジュール

12月まで主にスーパーやコンビニで朝のバイトをしていたとのこと。

バイトがある日は朝5時起き。無い日は8時から9時の間までには起きるようにしていたようです。

スーパーのバイト

スーパーの職場環境については、周りの大人たちが、Sさんが浪人していることを把握していたので、たくさん話しかけてくれていたそうです。

勉強面のこともそうですが、スーパーの裏話だったり、他愛もない世間話だったり色々楽しかったとのこと。

結構かわいがってもらっていた、と言っていました。

また、ここを強調していましたが、普段のバイト以外は日常生活で人と話す機会があまりなかったので、バイト自体がいい気分転換になっていたとのことです。

バイトの同僚がほとんど40~60代だったそうなので、子供のようにかわいがってもらっていたとのこと。

人とつながるってこんなにも影響があるもんなんだ、と強く感じた、と言っていました。

セブンイレブンのコンビニバイト

コンビニのバイトでは、レジ作業や品出しなどを主にやっており、朝のコンビニバイトのあとはマックやカフェによって勉強というのがルーティンだったそうです。

人間関係もよく、親の友達が働いていたり、オーナーさんが浪人を経験していたのでかなり優しくしてくれていたらしく、

浪人についても「体を休めなよ」とかなり気をつかってくれていたそうです。

その他のパートさんとも趣味の話をしたり、関係も良好だったとのこと。

 

未来の宅浪生に向けたSさんからのアドバイス

以下、Sさんからのバイト選びについてのアドバイスをいただいています。

・シフトは固定がいい。その方がルーティンを確立しやすいと感じたから

・バイト仲間を基準にアルバイトを選ぶ場合は、同年代が多いかどうかより、大人が多いかを考慮に入れたほうがいい気がした。

⇒僕が働いていた二つのバイトはどちらも大人9割だったのでかわいがってもらっていた。変に気を遣うこともなかったし、こちらの状況(浪人)も理解して「頑張れよ!」「あまり無理しないでね」とかわいがってもらえていた。

人と会話できるバイト先をすすめる。気分転換は宅浪では本当に大事。コンビニが代表的だと思う。

・働く時間はなるべく短めでかつ、朝方の方がいい気がする。バイトの後に勉強をするというルーティンができるから。

バイト選びの見分け方として、ちゃんと下見に行って、どんな働き方なのか、どんな人がいるのかを把握することは重要だと思う。ネットで情報取集、友達に聞く、というのもありかと

⇒実際にセブンでのコンビニバイトは、下見に行ってコンビニの広さやレジの広さ、働いている人の人となりもみてきめた。また、スーパーはネット情報のみで決めた。裏方作業だが、「アットホームな雰囲気」ということが書いてあったのが決め手

 

Sさん(スーパー、派遣も含め様々なバイト)

次に紹介するSさんはかなりの苦学生でした。

家庭から受験を反対されていたので、「自分一人で全部やらなければならず」、受験に関わるほぼすべてのお金を稼ぐのにたくさんバイトしていたようです。

勉強時間も思うようにとれないこともあったということをこぼしていました。

「勉強できないならバイトしなければいいじゃん」という声がきこえてきそうですが、

ここまでしないといけない環境にある人も、私自身たくさん相談に乗ってきましたし、実際にそういう人は珍しくありません。

スケジュール・稼いでいた金額等

バイトは週5-6回。3時間(21:00-24:00)ほど働き、試験前で朝起きるのを習慣化したいときは6:00-9:00にしたり調整していたとのこと。

稼いだ金額は大体月額10万ほど。主に食費、参考書、受験料、自習室代、受験料。

かなり大変な生活を送っていたそうです。

 

派遣のバイト

当初は派遣のバイトで色々なところに行っていたけれど、だんだんストレスになってきたため、

途中から派遣で行く所は固定していたそうです。

当初は食品惣菜(パン・弁当など)の工場勤務をしていたとのこと。

しかしながら、工場は通勤が不便な場所にあることが多く、行き来に時間がかかっていたようです。その分の交通費もかかるので、結果的に辞めてしまいました。

また、工場勤務の人の中には、お局のような人もおり、初めて現場に入ったらその人に教わるために気を遣わなければならず、それもストレスだったようです。

会場設営のバイトはそこそこお勧めとのこと。時間も短くすみ、早く終わることもあるのがGOOD。

そして、Sさんがハマっていたのは自販機の補充のバイトだそうです。

工場勤務でネックになっていた通勤についても、こちらでは自販機拡充の運転役の人が駅までトラックで迎えに来てくれるのでロスが無かったのがいいところ。

「単調作業の工場と違って、色々な所へドライブ出来るし、早く終われば早く帰れて、ジュースも貰えます。自販機に着くまでは助手席で話をしてて、自販機に着いたらチャッチャと仕事。終わったら駅まで送ってくれます。『仕事が終わったからラーメン食べよう』 とオススメのラーメン屋さんに行った事も何度もありました」

とのことです。

 

コンビニスーパーのバイト

またSさんは、「まいばすけっと」というイオン系列のコンビニでも働いていました。

まいばす自体は東京・神奈川・千葉ぐらいにしかありませんが、コンビニより業務が少なく、楽で時給が高めなのがGOOD。

福利厚生も良く、有給が付いたり、社員割のクレジットカードが作れたりします。

シフトではなく固定勤務なので安定して稼げ、予定も組みやすい。もし長時間働きたいとなれば、保険や年金も入れてくれるのもよかったとのこと。

 

Mさん(ファミレスのバイトなど)

次に紹介する宅浪生のMさんは、主にファミレスでのバイトをおこなっていました。

スケジュール・稼いでいた金額等

受験代(飯代参考書代有料自習室代)などを稼ぐために、6月〜8月の終わりまで集中的にバイトをしていたようです。

バイト自体は週3〜4日。 一回ごとに4時間半〜5時間ほど。

ひと月につき4万円ちょいほどの稼ぎ。

ファミレスでのバイト

バイトはファミレスでの仕事。

高校時代にファミレスでバイトした経験があったので、同系統のファミレスで働いたようです。

ただ、本来関わる必要のない人間と職場で関わらなければならないのでとてもストレスだったとのこと。

Mさんいわく、

「職場に恵まれればストレスフリーなのかとは思いますが、午前中に入るとなると主婦層が多いので合う人合わない人がいます」

とのことでした。

派遣のバイト

ファミレスとは別で、派遣の仕事では会場設営とか会場案内の仕事に行っていたようです。

一緒に働いた人達と自由に話せる時間代わりとあったため、「孤独な宅浪生活ではわりといい環境だった」と言っていました。

4時間7000円の案件もあり、かなり稼げるものもあったようです。

Mさんからのアドバイス

下記、Mさんから未来の宅浪生に向けたアドバイスです。

自分の場合、一定期間に集中してバイトをしていたが、その働いてる期間は勉強とバイトを両立できていなかった。その期間、勉強は1日4時間やればいいくらいで、0の日もあった。また、4時間やれても、眠気と戦いながらなど純粋に集中できていた気はしなかった。

 →朝からの出勤が主だったので、それが原因かもしれない。

上記を踏まえて、仮にバイトをするのであれば一定の職場でバイトをするのではなく必要に応じて派遣バイトに入るのがいいと感じる。しかし、これはあくまで実家暮らしで両親からある程度支援してもらえた場合。一人で全て賄うとたくさんバイトを入れる必要はあると思う。自分は実家暮らしで、親からの支援もあったので比較的恵まれていた。

 

まとめ

全体を通して、バイトをしている宅浪生は思ったより多いと感じてました。

宅浪コミュニティの勉強報告室でも、「今日はバイトだったので、5時間勉強でした。少し疲れたので切り上げを早めにしました」という報告もとても多いです。また、「風邪の人の埋め合わせでシフトがはいったので、スケジュールが狂ってしまいました」という報告もよく見ます。こうしたことからも、私自身の実感として、実際にバイトしている宅浪生は多いなという印象です。

その中でも、バイトの日はあまりたくさんノルマを設定しないようにしている人が多いように感じます。インタビューを受けてくださった宅浪生も、バイトのある日は余裕のある勉強スケジュールにしている。という人が多かったように思います。この点、ローソンの早朝バイトなどはそのニーズに合っているバイトでしょう。

また、私も多くの宅浪生の孤独な勉強生活を見ている中で、バイト自体が「人と触れ合うため、いい気分転換になっていた」という声もたしかによく聞きます。

中には、「バイトがなければ孤独に耐えられなかったかもしれない」という人さえいました。

実際のところ、バイトはお金を稼ぐ以外にも宅浪生活にいい効果を与える「社会的交流」の側面もあるのだろうと思います。

もちろん……バイトのしすぎで勉強できなければ元も子もありませんが……そこはいい塩梅を自分なりに調整すべきですね。

以上!参考にしていただければ幸いです。

インタビューしたメンバーのいた宅浪コミュニティはこちら

記事中に出てきたサービス スタディサプリはこちら

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この記事を書いた人

当団体代表。「宅浪を科学する」をモットーに、日々宅浪生の相談活動を行っている。青森県の片田舎から二浪、宅浪で一橋大学法学部に合格した経験あり。

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